ネット炎上から企業を守る!ソーシャルメディアポリシー・ガイドラインとは

2021.03.01

ここ数年、従業員のSNS投稿がきっかけとなって「炎上」するケースが増加しています。中でも、アルバイト店員の悪ふざけ投稿によるトラブルは、「バイトテロ」と呼ばれ社会問題にもなりました。ソーシャルメディアの不適切投稿は、企業経営にも深刻な影響を与えることから、利用に関するガイドラインを定め、正しく運用することが求められています。今回は、ネット炎上から企業を守るソーシャルメディアポリシー・ガイドラインについて、詳しく解説します。

 

企業イメージの損失につながる「バイトテロ」


2019年、SNSの不適切投稿が相次ぎ「バイトテロ」という言葉が世間をにぎわせました。発端となったのは、くら寿司の店舗内で撮影された一本の動画。アルバイトの少年が、厨房内で魚の切り身をゴミ箱に捨てたあと、再びまな板に戻す様子が撮影されていました。この動画がツイッターに投稿されるとすぐさま批判が殺到。テレビでも取り上げられるなど、社会問題になりました。この事件により、くら寿司は株価が急落するなど甚大なダメージを被りました。その後、くら寿司はアルバイト店員2名を退職処分とし、刑事・民事での法的措置をとることを発表。動画を拡散した少年も含めた3人を偽計業務妨害の疑いで書類送検しました。

他にも従業員による軽率なツイートで、企業側が謝罪に追い込まれた例として、プライベートで店舗に訪れた著名人について発信し炎上したケースがあります。場合によってはプライバシー侵害や名誉棄損で訴えられる可能性も十分にありえるので、「たかがSNS」とあなどることなく、従業員全員のソーシャルメディアに対する意識改革が必要だと言えるでしょう。

 

企業のソーシャルメディア炎上を防止するためには

ソーシャルメディアが広く普及する一方、発信する側の情報モラルや、メディアリテラシーの低さが懸念されています。明確なルールがないまま運用すると、トラブルが起きるリスクが高くなるだけでなく、トラブル発生の際、企業側に大きな責任とリスクが伴います。不適切な発言や行動による炎上を防ぐためには、ソーシャルメディア使用に関するポリシー・ガイドラインを作成し、従業員に対して周知・研修を行うことが必要です。

 

▼ソーシャルメディアポリシー・ガイドラインとは

企業の公式アカウントや、従業員が個人でソーシャルメディアを利用する際のルールや心構え、目的、姿勢などをまとめたものです。大きく分けると、外部・第三者ユーザーに向けたものと、企業の従業員や関係者に向けたものの2種類あります。

 

① ソーシャルメディアポリシー(外部・第三者ユーザー向け)

公式アカウントの運用方法や発信内容、ユーザーへの返信対応などについてまとめたものです。社外に向けて公開することで、企業のソーシャルメディア運営の方針を理解してもらい、誤解を防ぐことができます。

② ソーシャルメディアガイドライン(従業員や関係者向け)

従業員ならびに自社の業務に関わるすべての関係者が、ソーシャルメディアを利用する際に必要となる指針とルールです。トラブルを未然に防ぐためのルールや禁止事項のほか、クレームや従業員の不適切投稿の対処方法などをあらかじめ設定しておくことで炎上を防ぐことができます。

また、ガイドラインを作成することは、ソーシャルメディア使用におけるマナーやルールの周知に加え、個々のソーシャルメディアに対する危機意識を高める役割があります。

 

 企業としてソーシャルメディアポリシーを設定するメリット


ソーシャルメディアポリシー・ガイドラインを設定することは、炎上リスクを減らすだけでなく、運用状況の確認と改善にもつながります。運用ルールを設けることで投稿内容やユーザーとのコミュニケーションが均一化されるので、従業員が活用しやすくなります。さらに、コミュニケーション戦略の方向性を社内で共有できるので、顧客やファンとの交流によるエンゲージメントを高めることにもつながります。  

 

ソーシャルメディアポリシー・ガイドラインの作成方法 


ソーシャルメディアポリシーやガイドラインには、あらかじめ決められた定型文がある訳ではなく、各企業が自らの企業文化やソーシャルメディア活用の目的など、さまざまな要素を検討しながら策定します。多くの企業が自社HPなどで公開しているので、作成される際は参考にするとよいでしょう。

【ソーシャルメディアポリシー・ガイドラインを公開している企業の参考事例】

日本コカ・コーラ株式会社
https://www.cocacola.co.jp/company-information/social-media-guidelines

株式会社サンリオ
https://www.sanrio.co.jp/social/policy/

資生堂
https://corp.shiseido.com/jp/smp/

株式会社プレナス(ほっともっと)
https://www.hottomotto.com/policy/social_guide.html

 

もし、ソーシャルメディアが炎上してしまったら


ルールを設けて運用していても、炎上の火の粉は思わぬところからやってくることがあります。問題が発生した時の対処法として

 

▼まずは迅速に炎上内容を確認

ネットでは事実無根の情報も多く流れているので、炎上の理由となっている内容が事実かどうかを早急に確認しましょう。対応が遅れてしまうとその分だけ炎上の火が大きくなってしまうので、事実確認に時間がかかる場合は一旦「調査中」であることをアナウンスしておきましょう。

▼公式アカウント、ウェブサイトで謝罪

調査結果を発表するとともに、従業員の投稿が原因の場合は管理不十分で騒ぎを起こしてしまったことに対する謝罪を行います。公式アカウントの内容が原因の場合は、今後の再発防止策を示しながら謝罪しましょう。

一度炎上してしまうと、信じられない速さで拡散されてしまうので、企業の担当者の立場であればパニックになってしまうでしょう。そうならないためにもソーシャルメディアポリシー・ガイドラインをもとに冷静に対応しましょう。しかし想定外の出来事でどうにも対応できない場合などは、ITやネット被害の知識、経験が抱負な弁護士に相談するのも一つの手です。「ネット中傷解決くん」には、炎上トラブルに強い弁護士が揃っているので、相談から解決までスピーディーかつ親身になってサポートします。

 

さいごに


今や、企業の広報・PR活動に欠かせないソーシャルメディアですが、一歩使い方を間違えると、企業イメージを著しくダウンさせる原因にもなります。そうならないためにもソーシャルメディアポリシーを策定して、従業員全員がルールに従った運用をする必要があります。まだソーシャルメディアポリシーを作成していない企業は、これを機にぜひ自社のソーシャルメディアポリシーの策定を行いましょう。

 

ネット炎上による被害の法的対応も、「ネット中傷解決くん」で弁護士を探して解決。