SNSなりすまし投稿が名誉棄損に!被害を受けないように対策を

2021.03.08

近年、SNSを中心に偽アカウントによる「なりすまし被害」が急増しています。中でも一般人へのなりすまし被害は、本人かどうかの見極めが難しいことから、有名人よりも深刻だと言われています。実際に、なりすまし被害による社会的信用の失墜や重要な個人情報の流出なども起こっており、もはや誰もが他人事とは言い切れない状況です。今回は、なりすまし被害にあわないための予防策や対処法について解説していきます。

 

SNSのなりすましとは?


TwitterやInstagram、FacebookなどのSNS上で、第三者がまったく別の他人になりすまして不正行為を働くというもので、大きく分けて2つのパターンがあります。

① 第三者が、不正に取得したID・パスワードで他人のアカウントを乗っ取り、本人になりすますケース

② 第三者が、本人のアカウントに類似した偽のアカウントを作成し、本人になりすますケース

なりすましによる被害は、本人の知らないところで個人情報を晒されたり、本人の信用が下がる言動を拡散されたりと大変悪質です。また、自分の友人や知人にメッセージを送り詐欺行為を行う犯罪も増えています。

 

なりすまし行為は罪に問えるのか?


アカウントの乗っ取り行為については、それ自体が不正アクセス禁止法違反の犯罪行為にあたります。しかしSNSなどで他人の名前を名乗る行為については、法律で禁じられている訳ではなく、それだけで犯罪として成立させるのは正直難しいと言えるでしょう。但し、本人になりすました上で、個人の社会的信用が下がるような言動を繰り返したり、詐欺メッセージを送り付けたりと、悪質な場合は「名誉毀損罪」「侮辱罪」などの罪に問う事が可能です。

実際に、SNSのなりすまし被害で名誉権侵害が成立した事例もあります。

▼SNS上のなりすまし行為が名誉棄損罪となった事例 

<事件概要>

インターネット上の掲示板内で自分になりすまし、他人を罵倒する書き込みをされたとして、なりすまし実行犯に対し723万円の損害賠償を求めた裁判の判決が大阪地裁で行われた。「社会的評価を低下させ、名誉権を侵害した」として、被告側に130万円を支払うように命令。「なりすまし」行為で名誉権侵害が成立することが、司法によって認められることになった。

(平成29年8月30日判決 大阪地裁  平成29(ワ)1649 損害号)

判例URL:https://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail4?id=87071

この事例において、なりすまし自体は罪とはなりませんでしたが、被害者の社会的信用を損なうような投稿を繰り返したことが名誉権侵害と認められ、被告に対して慰謝料の支払いが命じられました。

繰り返しになりますが、これらの事例は決して対岸の火事ではなく、誰にでも起こりうることです。ではどのような対策を行えばいいのでしょうか。

 

なりすまし被害にあわないために気をつけること


▼「アカウント乗っ取り」への対策

・ 不審なメールやメッセージは開かない

・SNSのパスワードは定期的に変更する

・SNSのアカウントは「二段階認証」を設定し、セキュリティを強化する

スパムメールや不正なメッセージを介してマルウェア(ウイルスなどの不正なプログラムの総称)に感染させられ、ID、パスワードを抜き取られるケースが急増しています。知らない送信元からのメールや、あきらかに怪しいメッセージは警戒し、間違っても本文のリンク、添付ファイルは開かないようにしましょう。

▼「偽アカウント」への対策

見知らぬ人からのSNS友達申請は承認しない

・個人情報に関わる投稿は「非公開設定」にし、フォロワーだけに公開する

大切なのは、なりすまし犯に個人情報を与えないこと。写真やプライベートな情報が多ければ多いほど、なりすまし被害の危険もそれだけ高まると言えます。SNSなどで情報発信を行う際は、内容や公開範囲について、今一度よく考えてみることをおすすめします。

しかし、なりすましの手口は年々、巧妙化しており、気を付けていても被害にあうおそれがあります。

 

万が一、被害にあってしまったら


アカウントの乗っ取り、または偽アカウントを発見したら、まずはきちんと証拠を残しておくことが重要です。なりすまし投稿のスクリーンショットと投稿された日時を控えた上でSNSの運営者に報告し、該当アカウントの削除や凍結などの対応を依頼しましょう。

次に被害が拡大するのを防ぐために、家族や友人などSNS上でつながっている人に事情を説明し注意喚起を行うことも大切です。

▼SNSの運用元へ報告

TwitterやInstagram、Facebookでは、なりすましアカウントの作成・運用行為は禁止されており、下記から報告することが可能です。

Twitter「なりすましアカウントを報告する」

Instagram「Instagramでのなりすましアカウントを報告」

Facebook「なりすましアカウントを報告」

ただ、前述したとおり、なりすましだけでは権利侵害と言えず罪に問うことは出来ません。しかし、投稿の内容が非常に悪質であったり、削除しても何度も同様の嫌がらせが繰り返されるようであれば「発信者情報開示請求」の手続きにより、なりすまし犯を特定し法的措置を取ることが可能です。(※発信者情報開示請求の手続きについてはコチラをご覧ください)

まずは、自分が受けている被害がどのような権利侵害にあたるか判断するためにも弁護士に相談することをおすすめします。「ネット中傷解決くん」には、ネットトラブルに強い弁護士が揃っているので、相談から解決までスピーディーかつ親身になってサポートします。

 

さいごに


なりすまし被害は不特定多数の人を狙ったもの以外にも、個人的な恨みやストーカーなど、明らかに特定の個人を狙ったケースも多く見られます。そして、後者の方が明確な悪意を持っていることから、より深刻だと言えます。なりすましは放置しておくと自分だけではなく、友人知人や家族にも迷惑をかける可能性があるので、日頃からしっかり危機意識を持って自己防衛を行いましょう。

 

 

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