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2020.11.12

今や、ネットニュースなどで「炎上」の文字を見ない日はないと言ってもいいほど、日常的なものとなっている炎上トラブル。SNSやブログでの発言をきっかけに、非難や批判が殺到し収拾がつかなくなる事例が後を絶ちません。炎上には、自分に非がある場合と、そうでない場合の2つのケースがあり、前者であれば素直に謝罪すべきですが、問題なのは自分に非がないにも関わらず、悪意ある人物から執拗に絡まれるパターン。今回は、炎上を招かないコツや、巻き込まれてしまった場合の対処法などを解説していきます。

 

個人や企業の情報発信に欠かせないSNS

企業の副業解禁の流れもあり、“個人で稼ぐ”ことが珍しいことではなくなってきました。ビジネスパーソンのみならず、学生や主婦まで、SNSを使って「セルフブランディング」をする人が増えています。今や、インスタグラマーやYouTuberだけではなく、一般人でも、スマホ一つで数千人のフォロワーに向けて情報発信することができる時代なのです。

このように、ファンづくりや情報発信にはかかせないSNSですが、ちょっとしたことで炎上を招く危険もあり、SNSのメリットとリスクは表裏一体と言えます。

 

▼国内における炎上発生件数の推移

日本国内での炎上発生件数はモバイルとSNSが普及し始めた2011年を境に急激に増加しており、個人・企業問わず炎上の対象となっています。


(※1)参考資料:令和元年版 情報通信白書(総務省)デジタル経済の中でのコミュニケーションとメディア

▼ 「悪意ある投稿」を行う人の心理とは

情報処理推進機構(IPA)が2019年に発表したデータによると、悪意のある投稿をしたことがあるか、という問いに対して、約2割の人がなんらかの形で「ある」と答えています。最も多いのが「他人や企業の悪口」、次いで「他人の発言を非難する内容」「さげすんだり、けなしたりする内容」が続きました。

投稿した理由については、「人の投稿やコメントを見て不快になったから」が最も多く、「人の意見に反論したかったから」「人の意見を非難・批評するため」もそれぞれ3割近くを占めました。

(※2)参考資料:2019年度 情報セキュリティの論理に対する意識調査(独立行政法人 情報処理推進機構(IPA))

 

さらに、悪意ある投稿をした後の感情については、「気が済んだ、すっとした」「小気味良かった」という自己中心的な回答が合わせて5割弱を占めていたのに対し、「やらなければよかった」「もやもやとした気持ちが残った」という後悔の念を感じた人はたったの3割でした。

リアルの世界では面と向かって討論や批評することが出来なくても、ネットの世界では顔が見えないことから、一方的に攻撃的な発言をしてしまうことが多いようです。

ストレス発散や、間違った正義感から悪質な投稿を繰り返すケースもあり、中には、わざわざ炎上ネタを探し、煽るようなコメントを積極的に書き込んでいる人もいます。

 

本人の意図せぬ形で、SNSが炎上してしまうことも

▼ハッシュタグで炎上

今年5月、「#検察庁法改正案に抗議します」とツイートしたきゃりーぱみゅぱみゅさんの投稿が炎上しました。

検察官の定年延長を可能にするこの法案への抗議ツイートは、政治家だけではなく、芸能人や映画監督、アーティストなど多くの著名人にも広がり、瞬く間に500万件近くツイートされました。中でも、きゃりーさんの投稿には賛同する声の一方で、「幻滅しました」「政治的なことツイートして欲しくない」といった否定的なコメントが多く寄せられコメント欄が一時大荒れに。投稿はすぐに削除され、翌日きゃりーさんは今回のツイートに関しての謝罪と説明を行いました。

ツイッターのフォロワー数が500万人を超えるきゃりーさん。彼女の発言に対する影響力の高さを痛感するとともに、ネット上の発言の怖さが見て取れるケースだと言えます。このように本人の意図とは関係なく炎上してしまうケースも多々発生しています。

 

▼ブログの投稿をきっかけに炎上

さらに深刻なネット炎上のケースとして、元AKB48のメンバーで今は実業家として成功している、川崎希さんへの誹謗中傷被害があります。

長年に亘り、主婦向けコミュニティの掲示板に、川崎さん本人や家族に対して執拗な嫌がらせの書き込みがありました。誹謗中傷だけではなく、プライバシーの侵害に及ぶものもあり、家族の安全を脅かすような内容へとエスカレートしていったことから、弁護士を通じて発信者情報開示請求を行いました。

その結果、悪質な投稿を繰り返していた女性二人を特定。侮辱罪で書類送検しましたが、二人とも容疑を認め反省していることから刑事告訴は取り下げたそうです。

現在は書き込みのあったスレッドも完全に閉鎖されましたが、これらの誹謗中傷による被害は約3年にもおよび、川崎さんは相当な精神的ダメージを受けました。中には、一人の人物が複数のアカウントから書き込んだ事例もあり、嫌がらせ投稿がほぼ日課のようになっていたそうです。

これらの発端となったのは、川崎さんのブログ。家族のことや自身がプロデュースする商品の情報などを発信していました。その華やかで幸せそうな暮らしぶりへの嫉妬から、このような行動に至ったのではと言われています。

ブログやSNSはファンとの交流を深めるために欠かせない場ですが、有名になればなるほど、アンチが増えるというジレンマもあります。

誰もが自由に発言できる場所だからこそ、発信の仕方には細心の注意を払わなくてはなりません。では具体的にはどのような点に気を付けなくてはいけないのでしょうか。

 

誹謗中傷に合わないためのSNS発信のコツ

ネット=不特定多数の人々がいる場では、第三者が見て不快に感じる可能性のある投稿は避けましょう。具体的には

① 差別発言や性的な発言は避ける
② 誰かを批判するような内容は書かない
③ ネガティブな表現は出来るだけ避ける
④ 写真をアップする時には、内容に問題がないか事前に確認する

加えて、「上から目線」と誤解されるような発言や行動は炎上につながりやすいと言われています。いたずらに炎上を招かないために、ネット=公共の場ということを意識した発言を心掛けましょう。

 

▼それでも、炎上してしまったら

自分に非がある場合

発言の内容を再度確認し、少しでも自分に非があると感じた場合は、下手に言い訳やごまかしをせず、問題となった投稿の至らなかった部分とそれに対する謝罪を行います。間違っても相手に反論したり、批判してはいけません。火に油を注ぐ結果となってしまいます。出来るだけ速やかに事を納めることを優先させましょう。

 

自分に非がない場合(炎上に巻き込まれた場合)

それでもなお炎上が収まらない、もしくは自分には全く非がないにもかかわらず、攻撃してくるようであれば、弁護士を通じて「発信者情報開示請求」の手続きを行うのが良策でしょう。(※発信者情報開示請求の手続きについてはコチラをご覧ください)

一度、炎上が始まってしまうと、最初は一人だった投稿者が便乗によりどんどん増えていき、手がつけられない結果に。炎上を少しでも早く鎮火させるには、ITやネット被害の知識、経験が抱負な弁護士に任せることが賢明と言えるでしょう。「ネット中傷解決くん」には、ネット上の誹謗中傷や名誉棄損トラブルに強い弁護士が揃っているので、相談から解決までスピーディーかつ親身になってサポートします。

 

さいごに

毎日のようにどこかしらで起こる炎上被害ですが、その原因のほとんどが「些細なこと」だったりします。炎上被害はSNSを使用する人にとって、もはや「対岸の火事」ではないと言えるでしょう。まずは自分で炎上しないよう対策をとることが重要ですが、自分に非がなくても炎上してしまう“巻き込まれ被害”にあってしまった場合は、泣き寝入りすることなく、法律に則ってしっかり戦いましょう!

 

 

【引用元資料】
(※1)令和元年版 情報通信白書(総務省)デジタル経済の中でのコミュニケーションとメディア

(※2)2019年度 情報セキュリティの論理に対する意識調査(独立行政法人 情報処理推進機構(IPA))